不思議な話 その192 生態系の破壊を食い止めよう。「 The 11th Hour 」(3)  

環境問題を真面目に扱ったディカプリオの映画のまとめです。この映画の中で、ディカプリオは、何億年と進化してきた生態系が、近年破綻をきたしている原因は、産業革命以降の工業文明が生態系に回復不能のダメージを与えた、と言っています。彼はさらに、「その影響は最近ひどくなってきて、温暖化との30年の戦いに敗れた。人間の環境問題への無関心が変化を阻んでいる。最大の生態系破壊兵器は、企業のグローバル化だ。人間の文明には、常に『欲』がつきまとってきた。企業が現代の支配機関となり、欲をシステム化している。それが、地球の環境を滅ぼそうとしている。生態系である、海や山や川などの自然には、財産権がないため、人間に売買され、破壊され分割される。人間は地球の生態系に破壊的な打撃を与えてきた。自然界の発する警告に背を向けた。政治や企業のリーダーたちも膨大な科学的証拠を無視し、それが解決を難しくしている。今は環境の時代だ。未来はどうなるだろう。アメリカは世界最大のゴミ排出国だ。もし意識の転換を図らねば、持続可能な世界は間に合うだろうか?地球上を一掃する破壊力は人間の作った問題の根が人間なら、解決の基盤にもなれる。すべての生物を大切にする設計として、廃棄物ゼロを目指したらどうだろうか?樹木は酸素を吐き、CO2を吸収して、窒素を分解し、水をため、数百種の生物が住み、太陽エネルギーを蓄積し、糖類を生成し、気候を作り、自己再生してくれる。もし、そんな機能の建物が作れたらどうだろうか?森林の機能を持つビルは、光合成をするビルはどうだろうか?地球の持つエネルギーで、建物は三分の一ものエネルギーを消費する。建物もちょっとした技術で驚くべき省エネの効果が出せる。」

「太陽、風力、バイオマスなどの持続可能なエネルギー、これらの市場での割合を高め、転換を推し進めてはどうだろう。すべての使い捨てをやめ、リサイクルが徹底されれば、経済は期限切れまでに再生できるかもしれない。アメリカのほぼすべてのインフラの変化は、連邦政府が推進してきた。今後石油からの転換を図るには、石油が自由市場を動かしているという幻想をなくすことだ。今後は経済の許す範囲で代替エネルギーへの奨励金を与えて行くことだ。豊かで、安いクリーンエネルギーがなければ、エネルギー問題は解決できない。太陽エネルギー、水力発電、風力発電、波による発電、地熱発電を使うべきだ。どうやって環境を守るかという案として環境汚染者や企業から税を徴収する汚染者負担制度もいい。石油一辺倒から脱却すれば、莫大な金がメディアやハイテク企業に流れる。環境への取り組みは雇用や経済にもいい影響がある。」と言っています。

また、この映画では、「エネルギービジネスの実態が、談合から自由競争に変われば、そして、公害型と無公害型になれば、間違いなく無公害型が勝つだろう。問題は『如何に人間が生き方を変えるか』だ。大量消費に基づく生き方はやめようということだ。市場や商品やコマーシャルに振り回されるのは、やめたほうがいい。アイデンティティの基本は、大きな家や車や高価な生活ではなく、地元の産物を楽しみ、時間に余裕を持つことだ。物質は時間泥棒だ。物を買うために働くと、生活が物の為に縛られる。もう一つの大事な要素は賢さで、賢く消費することだ。倹約は貧しさのことではなくて、資源を賢く使うことだ。産業革命は自然を資源に変えたが、実は資源は無限ではない。今は滅亡の瀬戸際、イレブンアワーの11時59分59秒だ。地球を救える物が2つある。一つは、自然への思いやり、生き物への寛大さで、もう一つは自分の住んでいる場所を愛せるようにすることだ。かつて、環境保護は小さな運動だった。今や何百万人もが行動を起こし持続可能な社会の基盤作りをしている。地球温暖化が進み、惨事が起こるに連れて、環境保護は多くの人々の問題となった。国民、消費者、有権者として、我々には環境保護を政策に組み入れる力がある。生活スタイルにも取り入れられる、人類史の重大な局面で、産業革命や文明の自然へ与えたダメージの修復こそ、我々の使命だ。人類は如何に意識的に進化すべきか、その答えがこの青い星を次の世代の為に守っていくかにかかっている。」と、この映画は強く訴えています。

この映画を見てきれいな自然の映像と環境破壊のショッキングな映像に驚きました。内容はとてもショックで現実をつきつけられて恐ろしい感じもありました。この映画の女性監督レイラ・コナーズ・ピータソンはなぜこの映画を撮ろうと思ったかという質問に、メディアの持つ力で世界を変えようと思ったと言っています。政治問題、人権問題、環境問題と創設したメディアで取り上げているうちに、ディカプリオとコラボして映画をつくることを考えついたそうです。彼女は地球温暖化の問題がクローズアップされる10数年前からこの問題に警鐘を鳴らしている人々、科学者や、政治家や環境活動家の意見を取り上げて出演してもらいました。そして、この地球の未来、人類の未来をみんなで想像し、描いてみたらどうなるかをやってみたかったので、映画を作ったそうです。

私の考える未来の地球環境は、まず、温暖化の影響で気候の変化が前の時代よりも不安定になり、災害もやや増えるかもしれないと思います。そして、海水の水位が上昇し、各国の海岸線が今と少し変わります。そのあと、地球がやや冷えてくるかもしれないと思っています。いわゆる小氷期ですね。太陽の影響の小氷期は止められないとしても、温暖化は人間の力で、弱めることが出来るかもしれません。後の人たちの為に協力して住みやすい環境を残してゆきたいものです。

次回また新しいテーマで書きましょう。
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不思議な話 その191 生態系の破壊を食い止めよう「The 11th Hour 」(2)

環境問題に取り組んでいるレオナルド・ディカプリオは、ディカプリオ財団を作って、自分の財を環境保護に寄付しているようです。映画「 The 11th Hour 」の話の続きです。映画の中でディカプリオは「我々は知らないうちに、最大の問題を作り出してきた。それは気候変動で、大量のCO2を大気や水に垂れ流したらどうなるだろう。人間の行動が、大気中の化学組成を変え、気温を上昇させたら、ここ数年、有史以来の最高の平均気温が記録されている。2~3℃は大したことないと思うかもしれないが、しかし、数度の上昇で、最後の氷河期が終わった。ほんの数度の差が壊滅的な気候の変動を引き起こすかもしれない。」と言っています。

ホーキング博士も「人間活動の影響で、最も深刻なのは、地球温暖化だ。化石燃料を燃やしたCO2の増加で起こる危険は、気温の上昇が負の循環を引き起こすことだ。干ばつや森林破壊は、CO2の再循環を阻害する。海水温度の上昇は、海底に溜まっている。CO2の大量放出を引き起こす。北極と南極の氷の融解は太陽エネルギーが氷に反射して、宇宙に逃げる量をへらしている。温暖化はどこまですすむのか?最悪のシナリオは地球が金星に似た惑星になることだ。平均気温が、250℃で、硫酸の雨が降る。そんな環境では、人間は生きられない。」と言っています。

「地球の温度が10℃上昇すると、温室効果の影響が出来、それに海水蒸発が加わると、海水中のCO2、メタンなどが空中に出て、温室効果ガスが熱を蓄える。人間は車の排気管から、また下水から廃棄物を排出して、温室効果ガスの量を増やしている。中身はCO2、メタン、フロンなど。それらが余計な熱を蓄える。人類は、CO2を35%、メタンを150%増加させ、新しいガスも発生させ、地球を温めてしまった。これが、地球温暖化である。現在だけでなく、未来も問題なのだ。人間社会は活動を加速させている。記録によれば、過去65万年間、温室効果ガス、特にCO2は産業革命前まで、280PPMを超えなかった。現在は400PPMを超え、科学者が転換点と呼んでいる数値になりつつある。それを超えると、制御不能になる。地球の気温が、0.7℃上昇し、仮に我々がCO2の排出量を今と同程度に抑えても、今後0.5℃上昇するだろう。北極の氷は、20%溶けてしまった。ハリケーンや台風の回転速度や、持続時間も50%アップしている。ツンドラの永久凍土もとけ始めている。おそらく、今後20~30年で北極海は完全に氷のない海になるだろう。」とステファン・スナイダー博士は話しています。

気候変動は地球規模の水循環に影響しています。気候変動は、食糧や水の安全に対する脅威海水面の上昇や、嵐、ハリケーン、台風などの脅威になっているそうです。10メートルの海面上昇で、家を失う人数は、国連の予測では、21世紀中頃までに、1億5000万人と言われています。

再び映画でのディカプリオの意見です。「地球温暖化は、自分にとって大きな関心ごとだ。CO2は大気だけでなく、海中にも蓄積している。時とともに、森林破壊や土壌侵食、砂漠化、多くの問題が深刻化してきた。今、重大な危機が起こり、どれもが、人間を含む全ての生命に直結している。今、地球の生態系が加速度的に衰えつつある。生態系の範疇は、サンゴ礁や、気候の安定性、森林破壊、海洋、土壌の状態、種の多様性、一つとして、安定し改善のみえるものはない。生態系こそあらゆる生命の基盤だ。化学肥料や農薬がアメリカの中西部でまかれたとしても、ミシシッピ川の1750キロ先の海に流れ、海が死ぬ。大気汚染のない場所はない。大気汚染がもたらすものは、頭痛、眠気、倦怠感、喘息の悪化などだ。30%のこどもがぜんそくだという。(アメリカの統計。日本でも何らかのアレルギー、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、鼻炎、食物アレルギー、花粉症を持っている人は大人、子供にかかわらず、半数以上だと思います。)人はあまりにも海の生物を取りすぎ、有害物質をまきすぎる。何万トンの廃棄物が海に捨てられる。化学物質、ベンゼン、プラスチック。それらは、癌や早死にをまねく。自閉症、ADHD、小児がん、小児糖尿病、パーキンソン病、アルツハイマー病、不妊症など、母親の胎内の汚染も原因と考えられる。公害汚染のもっともひどい地域は、最も有毒な汚染源をかかえている。食糧は憂慮すべきほどに汚染されている。安全性は低下、海水は泳ぐには危険なほどに汚染されている。(アメリカでのことだと思うのですが・・・)原生林が消失した割合は最近までで、世界の70%、アメリカでは95%の原生林が失われた。森林は伐採されると、もとの原生林に戻すことは出来ない。熱帯雨林は伐採されると、草も生えない。乾燥して森の栄養がなくなる。砂漠化は森林だったところでも起きている。地球の地表のうち、30%以上の土地が深刻な劣化というカテゴリーに入っている。土地は、石油と同じく再生不能だ。森林の木を1本伐採しても、洪水が起き、土地が侵食されるかもしれない。地域の給水量から5万7千ガロン失われ、それが川を伝ってどっと流れ、流域に被害を与えるかもしれない。海の健康のよりどころは、海水の循環だ。海面の水が沈んで、海底の水が表面に上がって、浄化される。その流れを止めてしまう可能性がある。」

私の感想では、友人が北関東の交通が少し不便な所で、やや広い所で家庭菜園をしているのですが、まわりはプロの農家さんの畑です。友人は自分が食べる分だけの野菜なので、農薬も化学肥料も一切使っていません。まわりの広大な畑は時期になると、ドラム缶何本もの農薬をまいているようです。話を聞くと、30坪ほどの友人の畑に蝶が来るのですが、農薬をまいた畑には寄り付かないそうです。虫も害があるのを知って卵も産まないし、寄り付かないのかもしれません。受粉してくれる蜂も、農薬をまかれると帰巣本能が壊れてしまうこともあるようです。日本は世界で有数の農薬を使う国になってしまっています。長年農薬を使うと土地が疲れて回復力が落ちてしまいます。農薬をやめて昔の土地に戻すことを提案したいくらいです。有機農法や無農薬農法の農業の農作物を買って応援してあげることもささやかな環境保護につながるかもしれません。友人の畑もミミズがいなかったそうですが、数年朽葉や石灰等で土地作りをしたら、ミミズが出るようになりました。ミミズは土壌を浄化して豊かにしてくれます。農薬や除草剤や化学肥料をまくとミミズは住めません。道路の脇の土地には農薬をまかないので時々ミミズを見ます。ミミズは畑にいるべきです。

次回この映画のお話のまとめをしましょう。


不思議な話 その190 生態系の破壊を食い止めよう 映画「The 11th Hour」

最近のニュースで、海の気温が高くなりすぎて、日本の南の海のサンゴが白化(サンゴが死んで白くなってしまうこと)していると読みました。この前の冬はエルニーニョ現象で暖かく冬らしくなかったようです。この夏はそれと対になったラニーニャ現象で、海水温が異常に暖かく、台風の発生数が異常に多いようで、その進路も従来の動きと違うのが不気味ですね。

今年のアカデミー賞で、俳優のレオナルド・ディカプリオさんが、名演技がやっと認められて「レベナント」で主演男優賞をとることができました。彼は環境保護活動家としても有名で、少し前の映画ですが、アメリカ2007年8月、日本2008年6月公開の「The 11th Hour」(ザ・イレブンス・アワー)を話に取り上げてみます。ディカプリオさんは、水を無駄遣いしないために、お風呂やシャワーを頻繁にしないとか、悪口もいわれましたが、ハイブリッド車に乗ったり、家にソーラーパネルを取り付けて、太陽光発電で暮らしたりしています。彼が制作、出演をしている映画を私も遅まきながら最近見ました。ご存知の方、見られた方も多いと思います。

映画のタイトル11th Hour とは、世界を変えることの出来る最後の瞬間という意味です。12時になって変化する直前の11時59分59秒のことです。ディカプリオさんが、映画のナビゲーターとなって、50人以上の世界で活躍している(アメリカ人が多いですが)専門家や有名人が地球環境問題について意見を述べます。

その内容を少し書いてみましょう。まず、前半は絶滅していく動物や植物、水が枯れていく湖、地球温暖化によって急激に溶けている北極の氷などが、映像で紹介されます。そして場面の間に各方面の識者による短いコメントが入ります。「地球の生き物は危機に陥っている。今が重要な局面で、人類は地球のリーダーとして誤った方向に進んでいる。人は自らの手で、人類を誕生させてくれた生態系を破壊している」と識者が述べています。デイカプリオ(敬称略)は映画の最初に、「この映画は、各分野の前線に立つ専門家に依頼して最大の難問に挑んでいる。如何に人が環境破壊をして、それに気づき、如何に持続可能な未来を作り出すか」ということが、テーマだと語っています。さらに、「地球破壊の原因は何だろう。それは文明を産んだ人類の英知が原因ともなる。人類の知と技術の急激な進歩が、人類の故郷地球に甚大な影響を与えている。生態が受ける被害は、あまり報道されていないが、されても、個別の報道になる。その個々の報道をつなげると、壮大な問題が見えてくる。」と言っています。

確かに、海水温が上がりサンゴが死ぬとか、赤潮が増える、とか、魚の回遊する道が変わったとか、魚が大量死しているという個々の報道をつなげていくと、ただならぬ現状が見えてきます。気候も「観測史上最大の」という言葉が増えてきています。

宇宙物理学者のホーキング博士は、映画の最初のほうで、「地球の生物が生きるためには、諸条件が一定の範囲で整う必要がある。自然環境もその1つである。たとえば、水は適切な気温と気圧でのみ保たれる。」と言っています。飲み水が無くなったら、人は生き続けることはできません。

作家で環境活動家のポール・ホーケンという人は、人体の100兆個の細胞のうち、90%の細胞は、人の細胞でなく、菌類や細菌や微生物の細胞だと言っています。さらに、「40億年前、地球に1個の細胞が発生し、その1個の細胞が持つ遺伝子暗号を、地球上のすべての生物が所有している。人体は地球の生物そのものであり、起源は40億年前に発生した1個の細胞だ。」と考えています。これが正しいかどうかの証明は難しいかもしれませんが、人間は特別なのではなく同じ細胞をもとに分岐した、生物のひとつに過ぎないという考えがよくわかります。

日系アメリカ人の科学者で、環境問題専門家のディビット・スズキ氏は「人間はその知力のせいで、自然界からはみ出してしまった。悲劇なのは、知力こそ人類生存の鍵だという点だ。15万年前アフリカで人類の祖先が出現した。当時、平原にいた他の動物に比べ、強くもなく数も少なくて、体格も小さかった。特殊な感覚が備わっているからこそ、その人類の生き残りの鍵は頭脳だった。人間は未来という概念を生み出し、そのため、地球上で、唯一現在の行動は、未来に影響すると認知できる動物だ。我々は先を見通し、チャンスや危険を察知して、生き残るための選択をする。それは人類の偉大な生存戦略だった。我々は、人工的な管理下にあるために、自然に対して人間だけ特別だと考えがちだ。人間は、経済に集中するあまり、自然との共存を忘れた。」と環境破壊の原因を述べています。

この自然界との共存ということに関してのスズキ氏の意見に対して、ナビゲーターは、「人間の地球に与える影響は、前世紀(20世紀)劇的に増加した。一つの要素が人間を特に破壊的にした。人間の文明と自然界との分断が進み、気候や全てのシステムに広範なダメージを与えた。人間も自然界の一部だ。自然界は人間の文化に反すると人は考える。(わずか200年前の)産業革命が、持続可能なエネルギーの循環サイクルを壊した。人間は太陽光を頼って生き延びて来た。15万年前からつい200年ほど前までは、人間は太陽光に頼ってきたのに、人口は130年で10億人まで、急激に増え、食糧や衣料の大量供給や便利な移動手段によって、3~4億年前に蓄えられた太陽光の恩恵(石油や天然ガス)を急激に消費し始めた。もし昔のようなやり方のまま、今のような技術もなく、自然と太陽光エネルギーだけに頼る生活をしていたら、地球上には、最大でも10億人しか生存できなかっただろう。」とデカプリオは言っています。(現在の人口は73億人くらいとされ、いまでも増え続け、2050年代は96億人まで行くかもしれない、と言われています。)

次に、数回にわたってこの環境問題について書いてみましょう。
プロフィール

観音寺りえ

Author:観音寺りえ
アトラス研究所の観音寺りえです。

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住所: 東京都文京区千石4-37-10 
TEL: 03-3942-1341
まで。

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