不思議な話 その92 臨死体験と中間生

 前にも書いたことのある臨死体験のテーマについて少し話しましょう。
 先日、旧友の女性同士で京都に行ってきました。その時、聞いた話ですが、友人の長年アルバイトしている先の肉の卸会社をしている60歳半ばの男性の社長さんが、数カ月前くらいに脳溢血で倒れられ、数週間意識不明の状態だったそうです。

 その後意識不明の状態から、奇跡的に回復され、仕事に復帰されて雇われている友人に語ったことによれば、社長さんは全然信心深くなかったのに、回復後は、神社仏閣をまわるようになったということです。詳しく友人が社長に聞いてみると、数週間のこん睡状態の時に、幻覚なのか夢なのかはっきりしないけれども、草原のようなところで、遠くのほうで自分を呼んでいる声がして、「おいで、おいで」と手招きしているようだったが、そちらに行こうか迷っているうちに、意識が戻って気が付いたという話でした。

 この話を聞くと、一般的に言われている臨死体験ととても似ている気がします。

 来年の春で、東京に事務所を開いて、10周年になりますが、その最初のころに来て下さった、8年前くらいのお客様が体験した臨死体験を書きましょう。前にもブログに書いたことがあります。その方は車で毎日夜のお仕事をする女性たちを送り迎えする運転手をされていたそうです。大きな道路を通っていたそうですが、その日は何となく数人乗りのバンで、嫌な予感がして、助手席の近くに女性を乗せなかったそうです。夜で少し雨も降っていたようで、女性たちを深夜に送り届ける途中だったのでしょうか?高速の入り口のところで、斜め前方からぶつけられたそうで、後ろの女性たちは軽傷だったそうですが、彼だけが、よけようとして他の車にぶつかったのか、ガードレールにぶつかったのか、顔と頭を打って、身体の一部も強くぶつけて、3カ月近く意識不明になったということでした。

 その3ヶ月間のうちに奇妙な体験をされていました。その状態が長かった為か、肉屋の社長さんのようにシンプルなものでなく何種類もの不思議な体験をされていました。

 その一つは、自分の身体が空中に浮いたようになり、考えられない離れた場所に一瞬で行けたということです。広島とか上野公園の西郷さんの銅像の上とか、まだ行ったことのない外国の景色の所にも行けたとおっしゃっていました。一部の景色がとても鮮明に見えたそうで、飛行機のような一定の高度を飛んでいるのでなく、自在に高さを調節できたのではないかと思います。だから、行ったことのない場所でも細かい点が鮮明に見えたのです。

 そして、二つ目は過去世と思われる昔の日本や、外国の景色も見えたので例えば、自分が傷つけられる場面とか、自分を害する人たちに取り囲まれるところとかが見えたので、それを確認するために私の所にこられたわけです。その場面とリンクするような過去世がでてきました。

 3つめの不思議な体験ですが、彼は、事故のあった近くの救急病院に搬送されましたが、状態が安定して、御両親がこん睡中の彼に会いに来られた時、空中からご両親を見ていた記憶がはっきりあるということを伺いました。彼は病室の上の方からご両親を見ていて、両親が帰る時、ついて行き駅の近くだったショッピングセンター内の中華料理店で、両親が昼ご飯を食べるのを見ていたそうです。何を注文したかも、意識が戻ってから言い当てました。彼はその時意識がなかったはずですし、そのビルは行ったことが無いのに、何階のレストランの中華料理店といいあてたのです。

 4つめの最も不思議なことは、彼はこん睡から目覚める直前に体験したことかもしれません。高い山のふもとのほうに、山頂から長い長い人の列が出来ていて、山頂がみえました。山頂の人は光に包まれて上にのぼっていくようだった、と見た様子を図解してみせてくれました。あまりに長い列で、自分は列の終りにいたので、すごく待たなければいけないのだと思うとうんざりして、列を離れて帰ろうとして意識を取り戻したのだそうです。その方には、まだやらなければならない大切なことがあるのですね。そのような貴重な体験をして、人生観が変わられたとおっしゃっていました。前よりも人に寛容になれるようになったと言っておられました。

 私が過去世を見ていると、過去世と過去世の間に中間の状態が必ずあります。そこに行く途中の様子が臨死体験と関係があるのでしょうか?そして、おおくの中間生ともいえる状態では先に亡くなった親しい人と会えることが多いのです。
私の見る、各中間生はその生きた時代や過去世の人物の生き方によって異なります。様々な時代の様々な国によっても中間生の様子が違うのです。それはのちほどもっと詳しく書くとして、臨死体験について、もっと詳しく見てみましょう。

 少し古い本ですが、ケネス・リングという臨死体験の研究者の『いまわの際に見る死の世界』によると104例の臨死体験がのっていて、あるパターンがあると書いてあります。

 1、医師が家族に言っている自分への死の宣告を聞いている。
 2、自分の身体を高いところから見下ろしていて、周りの人の動きも話声も聞こえる。
 3、突然、暗闇の中に入っていく。トンネルのような暗闇を進んでいく。
 4、暗闇のトンネルを抜けると、今まで見たことも無いような光に包まれたり、楽園のような美しい世界に行く。
 5、行ったところで、亡くなっている家族や友人や知人に会う。
 6、光の精のような、輝くものが現れる。(私はいつもこの光の人々をガイドと呼びます。)
 7、一生の出来事が思い出され、すごい速さで人生を振り返る。
 8、このまま死の世界?(中間生か?)にとどまるか、元の世界にもどるかを選択させられる。または、先に亡くなった親 や生前親しかった人から「帰れ」と言われて戻る決意をする。
などです。

 次回、臨死体験をさらに探っていきましょう。
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不思議な話 その91 洪水伝説(4)

  世界の洪水伝説を見て行きましょう。古代バビロニアの『アトラハシス叙事詩』(紀元前1700年までに成立したらしい)では、人類の人口過剰が大洪水の原因とされているそうです。1200年間の繁栄後、人口が増えたことによる騒音の為に、エンリル神の睡眠が妨げられ、エンリル神の怒りを買いました。エンリル神は解決策として、人類の数を減らすための神々の集会を開き、疫病、飢饉、塩害(畑の作物がダメになることでしょうか?)などを考えました。これらの神々の対策がとられてから、1200年後人口は一時的に減りましたが、また、元の状態に増えたので、神々が洪水を起こすという対策をとったのですが、行きすぎた人類への対策に人間を気の毒に思ったエンキ神は、洪水計画のことをアトラハシス(旧約聖書で言う所のノア)に伝えて、彼は神から言われたとおりの寸法の船を造ります。そして、ふたたび神が洪水を起こさないように、エンキ神は、結婚しない女性、不妊、流産、幼児が病気で亡くなるなど悲しい事を起こして、人口増加が制御できなくなるのを防いだそうです。人間には厳しい問題ですね。

 洪水の理由以外は、旧約聖書の「ノアの方舟」に似ていますね。

 『エノク書』と言われるエチオピア正教の旧約聖書には、神は地上からグリゴリ(巨人)やグリゴリと人間の娘の間に生まれた巨大な子供ネフィリムを抹殺するために大洪水を起こしたとされています。神は大洪水を起こす前に天使メタトロンを派遣し、神に対してそむいていないノアの一族以外の人間と、巨人グリゴリ、その子供のネフィリム達を滅亡させることを宣言します。グリゴリ達はこれを悲しんで「ヒヴァ」とか「ヒヤ」とか声をあげて嘆いたそうです。

 ギリシャ神話では2つの洪水伝説があるそうです。オギュゲス王の洪水は、テーバイという都市の王オギュゲスの任期中に起こった洪水という意味だそうです。この洪水は世界中を襲い、ケクロプスという名の王の誕生まで、王は不在だったということです。

 もう一つの洪水は、デウカリオーンの洪水といわれているもので、ノアの洪水と内容が似ています。プロメテウス(人間に火をもたらして擁護した神)は息子のデウカリオーンにはこを造るように助言します。他の人間たちは数名を除いてすべて滅ぼされます。デウカリオーンと妻のピュラーは、9つの昼と夜をはこで漂い、パルナッソス山にたどりつきます。

ヘラニコスという語り手の話では、デウカリオーンはテッサリアのオトリュス山にたどりつきます。雨が止んだ時、彼は万能の神ゼウスに捧げ物を供え、ゼウスの言いつけに従って石を自分の後ろに投げると、石から男が誕生し、妻ピュラーが投げた石からは女が誕生します。ギリシャ語の人々の語源は「石」にあるとしています。これは、旧約聖書のアダムとイブの話(人間は神が土から造った)にも似ていますね。また、これは石のまわりを廻って神々を生み出す。日本の神話にも似たところがあるように思います。

 古代ギリシャの哲学者プラトーンは「ソクラテスの弁明」の「大洪水のすべて」で、洪水のことを述べて、「クリティアス」では、デウカリオーンの大破壊に触れています。プラトーンは場所は彼の言った通りではないかもしれませんが、それまでにあった伝説のアトランティスについて書いている哲学者です。プラトーンは多くの大洪水は、プラトーンの時代以前(プラトンは紀元前427年の人です)9000年の間に起こっていると言っています。

 アトランティスの証拠はまだ見つかってはいませんが、私は、ポルトガル沖、西に1500キロにあるアゾレス諸島付近に沈んでいる小さめの大陸ではないかと思っています。過去世で何百例も出てきますが、文明の最後は、天変地異と巨大なエネルギーの事故とで洪水が起こり沈んでいます。それが、世界的洪水の時期と重なったなら、BC9000~10000年くらい前でしょうか?

 ヨーロッパのゲルマン民族の古代スカンジナビアの神話では、ベルゲルミルはスルードゲルミルの息子で霜の巨人です。彼と妻は、ベルゲルミルの祖父ユミルの血の洪水(オーディンと彼の兄弟のヴィリとヴェーによる虐殺を生き残り、彼らは中が空洞になった木の幹にもぐり込み、生き残って新たな霜の巨人を生み出します。

 この神話はアングロサクソンの叙事詩「ベオウルフ」と共通点が多く、聖書の洪水とも関係があるそうです。

 アイルランドでは、『アイルランド来寇の書』で、アイルランドの最初の居住者は、ノアの娘ケスイルに導かれて、島にたどり着き、その後で40日の洪水が来たが、1人を除いて全員無事だった。その後、パルソローンとネヴェズの人々が島にたどりついた。その後に再び洪水が起こり、30人を除いて全員死んで、その30人は世界に散らばって、人類の先祖になったといいます。

 北米と南米では、インディアンのホピ族の有名な神話では、人々は創造主のソツクナングから繰り返し滅ぼされたのだそうです。世界を破壊するのに初めは火を、つぎに氷を使ったが、二度とも世界を造りなおしている間、創造のおきてに従っている人々を地下に隠して救ったと言います。しかし、人間は三度目にも堕落して好戦的になったので、神のソツクナングは人々を蜘蛛女
宇宙人?)のところに連れて行き、彼女は人々を巨大な葦の空洞に避難させたといいます。そして、神ソツナングは大洪水をおこし、人々は葦で水の上を漂いました(宇宙船のようなものでしょうか?)葦は小さな陸地にたどり着き、葦から出て、食べ物を得て、カヌーで旅をした。神から与えられた内なる叡智に導かれ、彼らは北東に旅を続け、もう少し大きな島々を通り抜け、第4の世界へたどりついたのだそうです。彼らが第4の世界へたどりつくと、島々は大洋の中へ沈んだということです。ホピの伝説はまんざら、空想の中だけでなく、未来を預言しているものもあり、地球の歴史のある部分を言い当てているようにも思えます。

 インディアンのカドー族の神話では、4人の怪物が大きく育ち、天に届くほどになって、1人の男が中空の葦を植えるようにとのお告げを聞き、彼が実行すると、葦はとても早く大きくなりました。男は妻とすべての動物を一つがいずつ葦に入れます。すると洪水が起こり、葦の上の部分と怪物の頭以外はすべて水に飲み込まれました。その時、亀が怪物の足元を堀り、怪物を溺れ死なせました。水がおさまると風が地球を乾かしました。この話とホピの話は、「方舟」が「葦」に置き換えられていますね。

 南米のマヤの神話では、風と嵐の神フラカンが樹脂の大洪水を起こしたのは、最初の人類であるキチェ族が神々を怒らせたからとされています。4人の男女が洪水後のキチェ世界に住み始めて、その後全員が同じ言葉を話し、同じ土地に住んでいたが、彼らの言語が変えられて、その後彼らは世界に散らばったと言います。この話には方舟の話ではなくて、聖書のバベルの塔のようなお話になっています。

 インカの神話では、ビラコチャは大洪水で巨人を倒し、2つの民族が植民され、彼らは密閉された洞窟で生き延びたという話になっています。前のインディアンの伝説のように地下や洞窟にかくれているという地底人のような話になっていて、後の地底人伝説のもとになったかもしれませんね。

 メノミニー族の神話では、トリックスターのマナブスが復讐で、遊んでいた地下の神を二人撃った、地下の神が水に飛び込むと、大洪水が起こったとされています。「水は上昇し、マナブスをどこまでも追いかけてきて、彼はとうとうミシガン湖まで追いかけてきたそうです。彼は水がまだ追いかけてくるので、高い松の木によじ登り、木に向かってどこまでも大きくなるように願うと、木はこれ以上伸びないくらいまで大きくなり、水は彼を追いかけさらに上昇し、彼のあごのところでやっととまったが、水平線には皆沈んで何も無くなったというのです。それから、マナブスは動物に助けられ(ノアの方舟と逆ですね。)特にジャコウネズミは今の世界を造ったと言い伝えています。 
 
 ミックマック族の神話では、人々は自らの邪悪さから、お互いに殺し合い、創造主である太陽神はこれを嘆きその流した涙が大洪水をお越し、地球上で残ったのはひと組の老夫婦だったということです。

 日本の洪水伝説では沖縄諸島にいろいろあるようですが、奄美大島では、昔、大津波が起きて、アデツの兄妹がそれを知らずにたまたま山に登った為に命が助かり、多くの人々がなくなったけれど、兄妹は生き残って子孫が栄えたという話です。石垣島でも人々の傲慢によって、世の中が乱れ、神罰で洪水が起こる話があります。

 台湾では、原住民のそれぞれの部族に洪水伝説がありますが、太古の南方にあった大陸のラガサンという大陸が天変地異で海中に沈んだのですが、その時臼に乗って逃れられた男女が海流に乗って北上して、台湾にたどりついたというのです。北に来たことを記念してアミ族と名乗ったと言います。

 この大陸はムー大陸と関係があるのでしょうか?あるいは、海面が上昇して沈んだ南方の島々から来たのでしょうか?

 次回は、再び臨死体験と中間生の話をしましょう。

不思議な話 その90 洪水伝説(3)

 ギルガメッシュ神話の続きです。シュメールの歴代の王の記録によると、シュメールの初期王朝時代の後期(紀元2100年ごろ)には、ギルガメッシュは神として語られていました。歴代の王の名前の表には、大洪水の前に原初の5都市に天から順番に王がくだり、そのあとに大洪水が地を覆ったとあるそうです。洪水後は、キシュに王権が渡り、ウルク、ウルへと移り、ギルガメッシュ王は、ウルクという都市の5番目の王として君臨する。「聖なるギルガメッシュ王が126年間支配した。」と記録にはあり、在位は誇張されて長すぎるように思いますが、ギルガメッシュは、洪水後のウルクに実在した王ということです。

 歴代の王の王名表には、シュメール文明の初期の町ウルクより前に、北方のアッカドの地にあるキシュに王権があったとされており、王名表に残るキシュの王のほとんどは、セム系の名前で、ノアの方舟の長男を思い起こさせます。早くからセム系の人々が住みついて、国家をもっていたと考えられます。

 この王名表の順番は、時代をあわせる為の、ごろ合わせという意見もあって、キシュもウルクもウルという都も全部同時に存在していて、ウルクの王ギルガメッシュとキシュの王アッガが王同士争ったという説もあります。

 研究者の間で、ギルガメッシュ王は実在したかどうかで意見が分かれていましたが、最近は紀元前2700年ごろ(今から約4700年前)に実在した人物で、シュメール初期王朝時代の後期には、ギルガメッシュは伝説上の人物として神格化されたらしいです。ギルガメッシュ叙事詩は前にも書いたとおり、世界最古の物語です。しかし、実は大洪水の話は、事実であれば、さらに遠い昔ということになります。

 歴史の史実としては証明できないのですが、ギルガメッシュ叙事詩に、エジプトのピラミッドやスフィンクスについて書いてあると思われるところがあるという考え方があるのです。シュメール文明が始まったばかりの初期王朝時代(紀元前3000年前後)にそれよりずっと前からピラミッドやスフィンクスが存在したというのです。ギルガメッシュが友人エンキドゥの死で無常を感じて、生と死を知る旅に出ます。叙事詩の中で、「マーシュの山」にさしかかる場面で、「夜山のふもとにさしかかると、私はライオンども(スフィンクスをさしているのかも・・・)を見て震え上がった。私は月の神シンに向かって祈った。山の名はマーシュ。マーシュの山に着いた時、それは日ごとに、日の出を見張っていた。(東を向いているということですね。)その頂上は天の底に届き、下は冥界まで達していた。サソリ人間たちが、その門を見張っていた。彼らの恐ろしさは身の毛がよだつほどで、その形相は死であった。その恐るべき畏怖の輝きが山をとりまいていた。彼らは日の出と日の入りの太陽を見張っていた。」

 ギルガメッシュはサソリ人間からマーシュの山を抜ける為の太陽神の門と道を聞きだし、無事に通り抜けることに成功します。マーシュ山とは、古代バビロニア語で双子の意味だそうです。双子のように見えるとがった山とその前にいる東を向いたライオンといえば、スフィンクスです。大洪水を生き延びたウトナピシュテムのもとに行くためには、どうしてもエジプトを通らなければいけなかったのかもしれません。双子の山とは、3大ピラミッドのうちの2つのピラミッドをさすのではないかという説があります。

 アラブの伝説では、ピラミッドの周りには恐ろしい亡霊や怪物が近付こうとするものから秘密を守っているといわれています。スフィンクスのエジプトの名は地平線のホルスで、ホルスは太陽神で、太陽と関係があります。スフィンクスは腰のあたりまで、水につかったと言っている考古学者もいます。歴史上は、紀元前2500年ころに当時の王(第4王朝)によって造られたとなっています。イスラム教ではそれ以前の歴史はあってはならないという考えている学者もいます。

 しかし、ピラミッドに関するアラブの古い伝説では、現代のイスラム圏のエジプト学とは少し異なっていたようで、ピラミッドは大洪水から、当時としては考えられないほど進んだ知識を守るために建てられたというのです。

 「大洪水の300年前、エジプトのスリド王は星が落ち、大地が転覆する夢を見た。神官たちを集め、星に相談(占星術のことです。)させたところ、大洪水が近く国を滅ぼすこと、そして、世界の非常に狭い部分1か所だけが、災害を免れることを確かめた。王は救うべきものは救うことを決意し、まもなく、数々のピラミッドの建設が始められた。ピラミッドのあらゆるところに、数学、建築、天文学、医学、薬学、賢者の教えなど、すべての知識が記録された。」この伝説は「ノアの方舟」伝説
にある部分似たところもありますね。むしろこの話がモデルかもしれません。

 大洪水が起きたことを前提にして、ピラミッドはそれ以前に建てられたとしています。アラブの伝説では、建造者には2つの説があり、洪水前のスリド王が建てたという説が一つ。もう一つには、伝説的な預言者、ヘルメス・トリスメギストスというギリシャ神話の神ヘルメスが建てたという説です。後者は普通の人間ではありません。神かもっと進んだ文明からの人間?か宇宙から来たものか?

 洪水の伝説には超古代文明のアトランティス文明も関わっているのではないかと思いますので、アトランティス文明と洪水、そしてアトランティスとエジプト文明、ギリシャ文明の私観を次回書きましょう。

 不思議な話 その89 ノアの方舟 洪水伝説(2)

 ノアの方舟の2回目です。旧約聖書『創世記』では、「神は地上に増えた人々が悪を行っているのを見て、これを洪水でほろぼそうとした。神とともに歩んだ正しい人として500歳~600歳であったノアに告げ、方舟の建設を命じた、方舟はゴフェルの木で作られ、長さは300キュピト(133.5メートル)、幅50キュピト(22.2メートル)、高さ30キュピト(13.3メートル)三階建てで、内部に小部屋が多く設けられていた。方舟の内と外は木のタールで塗られていた。ノアは方舟を完成させると、妻と、3人の息子達とそれぞれの妻、そしてすべての動物のつがいを方舟に乗せた。洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。水は150日の間、地上で勢いを失わなかった。その後、方舟はアララト山の上に止まった。」

 「40日のあと、ノアはカラスを放ったが、とまるところが無く帰って来た。さらに鳩を放したが、同じように戻ってきた。7日後、もう一度鳩を放すと、鳩はオりーブの葉をくわえて戻ってきた。さらに7日経って鳩を放すと、もう戻ってこなかった。」

 「ノアは水がひいた事を知り、家族と動物たちと一緒に方舟を出た。そこに祭壇を築いて、焼き尽くす捧げものを神に捧げた。神はこれに対して、ノアとその息子達を祝福し、ノアとその息子達と後の子孫たち、そして地上のすべての肉なるものに対し、すべての生きとし生けるものを絶滅させるような大洪水は、決して起こさないことを契約した。神はその契約の証しとして、空に虹をかけた。」

 映画 『ノア約束の船』のストーリーは旧約聖書の話と少し変えてあって、養女のイラが出てきて、最初は子供の産めない設定になっているのに、神と曾祖父が起こした奇跡によって、妊娠します。旧約聖書では、ノアの3人の息子達は妻帯していて、ノアの子孫の繁栄が約束されています。映画では、動物に比べ、欲を出して争っている人間たちは、神の意志で滅びるべきなのだとノアが考えて、一旦は、自分の孫が男の子なら命を助け、女の子なら亡きものにしようと決めますが、子孫を残すべきか、残すべきでないかとノアは苦しみます。自分と子孫が滅んでも神の意志に従おうとします。しかし、双子の孫娘たちを手にかけることができませんでした。、陸に着いてから、ノアはしばらく家族と離れ、苦しみます。養女のイラ(エマ・ワトソン)が、神の意志はノアに選ばせることにあったのでは、といって家族が仲直りします。娘たちが成長して、叔父と結婚し、人間の子孫が繁栄することを暗示して映画は終わっています。

 旧約聖書の「創世記」の成立ははっきりしないのですが、紀元前600年ぐらいと考えられているようです。この話は、旧約聖書のオリジナルではないらしく、前にも書いたことのある、「ギルガメッシュ叙事詩」というメソポタミア文明のシュメール文化の遺跡から出た、粘土版に書かれた世界最古の物語から引用したようなのです。

 1854年にメソポタミアのチグリス川上流にあるニネヴェを発掘したイギリス人の考古学隊が、古代アッシリア時代のアッシュール・バニパル王の王宮文書庫から約2万5千枚の粘土板を発見しました。1872年に、大英博物館のジョージ・スミスという銅板印刷技術者が楔形文字を学びながら読んでいると、その中の12枚の粘土板に、旧約聖書と同じ洪水物語が描かれているのを発見しました。スミス氏は、自分でニネヴェの発掘に同行し、最初の発見で欠落した物語の一部の粘土板を発見しました。

 この「ギルガメッシュ叙事詩」は古バビロニア時代の半ば、今からおよそ3700年前の、紀元前1700年代くらいに成立したのでは、と言われていますが、伝説か神話がその前にあったとすると、もっと古い物語かもしれません。

 叙事詩の主人公ギルガメッシュは、シュメール文化の伝説の英雄です。この主人公の冒険話の中に、大洪水について書かれた部分があるのです。大洪水から生き残った仙人のようなウトナピュシュテム(古代バビロニア語で、永遠の命を得たものの意味)がギルガメッシュに大洪水の時のようすを語ります。

 ギルガメッシュは当時の都市ウルクにいた王様で、3分の1が人間、3分の2が神という設定です。若いころは横暴な、わがままだったので、神々は、獣と人間の混血のエンキドゥを彼のもとに送って戦わせます。二人はともに強くて、戦いになかなか決着がつきません。やがて、二人は戦うのをやめて、無二の親友になります。二人はいろいろな冒険をしますが、神の意志か親友のエンキドゥが病で倒れ、ギルガメッシュは命あるもの、人間のはかなさを思い知らされます。

 ギルガメッシュは1人で冒険の旅に出て、不老長寿と言われたウトナビュシュテムを捜し出しました。どのように永遠の命を得たのかと尋ねると仙人は答えます。「神々が大洪水を起こす決定をしたとき、知恵の神エアは、こっそりとウトナピュシュテムにそっれを知らせ、方舟をつくるように命じた。方舟は1辺約60メートルの立方体をして、7階建ての造りで、各階は9つの部屋に分かれていた。そこに全ての生き物の種、彼の家族と親族、すべての技術者を乗せた。」
 「まもなくすべての光が暗闇となり、大地は壺のように壊れ、暴風がふき、大洪水が地を襲った。神々さえも洪水を恐れて天に引き上げてしまった。6日と6晩、暴風と洪水が押し寄せ、7日目にやっとおさまった。海のかなたに陸地が見え方舟はニシルの山に漂着した。1日、2日と山は方舟を動かさなかった。7日目になって、ハトを放したが、休みどころがみあたらず、舞い戻って来た。ツバメを飛ばしたところ、やはり舞い戻って来た。カラスを放したら、水が引いたのを見て帰ってこなかった。この洪水で方舟の人以外、すべての人は粘土にかえってしまった。ウトナピシュテムと彼の妻は、神々と同じ永遠の命を与えられて、遠くの河口に住むように命じられた。」

 という内容の伝説というか神話の物語で、旧約聖書より明らかに古いですが、内容が酷似しています。自分の家族だけでなく、親類縁者や、他人である技術者も船に乗せているので、書かれた時の文明がいかに進んでいるかもわかります。

 2012年4月のデスカバリーのニュースで、ノアの方舟の遺跡と思われる船の跡が発見されてさらに精密に調べられたという話がありました。

 ノアの方舟らしきものは、1959年にトルコ軍のキャプテンが航空写真を上空から取っているときに見つけました。トルコとイランの国境付近の標高6300フィートとアララト山で、サッカー場より広い、不思議な形をした地面を偶然見つけました。この遺跡の写真を、アメリカのオハイオ大学航空写真専門家に送り、この写真は、1960年の「ライフ」という雑誌に掲載されました。1977年から数年間、ロン・ワットという人の率いるグループが、金属探知機、レーザースキャン、化学分析を行って、遺跡は人工的に作られたものであり、ノアの方舟だと確認されたということです。金属や木片、リベットがあり、大きさも形も旧約聖書と同じだったそうです。不思議ですね。

 次回は世界の洪水伝説を見て行きましょう。共通点があるかもしれません。
プロフィール

観音寺りえ

Author:観音寺りえ
アトラス研究所の観音寺りえです。

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住所: 東京都文京区千石4-37-10 
TEL: 03-3942-1341
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