不思議な話 その222 テレパシー(2)、脳について

「テレパシーとは、特別な能力のある人だけが持っているものなのか、それとも全ての人に備わっているものなのに、その使い方を、ほとんどの人が忘れてしまったのか」という疑問がよく聞かれます。相手の目の動きや、表情で気持ちを読み取る読心術、や双子の研究で、気持ちが通じ合っている、遠くに離れていても、感情を共有するとか、亡くなる前の人が親しい人に亡くなることを伝えるとか、
テレパシーにまつわる不思議な話が色々あります。

2014年にアメリカのオンライン科学雑誌「P L O S ONE」の8月19日付の記事で、ある論文が発表されました。脳神経学者や理論物理学者などの専門家チームが脳から脳の情報伝達実験をしたというのです。その内容は、8000キロほど離れたインド、フランス間で、2人の人物が心に浮かべた挨拶の言葉をメールや電話や会話の手段を使わずに伝えたというのです。

同じ年、3月28日に行われた実験では、パソコンとEEGと呼ばれる脳波測定装置、脳波をパソコン用に2進法に変換する「変換器」を使って、インドケーララ州とフランス北東部のストラスブール大学の2箇所で実験をしたそうです。インドのリエラ博士とフランスのベーグ博士の間で実験されました。インドのリエラ博士は、スペイン語で「オラ」という挨拶を思い浮かべて脳波を、コンピュータープログラムの変換器で0と1の組み合わせの2進法に変換して、そのコードは8000キロ離れたフランスへ伝えられました。テレパシーというよりは、脳波をコードに変換してコンピューターで伝達したわけですね。フランスのベーグ博士は、目隠しをされ、電気パルスを送ることができる装置をつけ、インドから送られたデータをフランスの博士の後頭部につけられた装置に転送すると、この装置は電気的なパルスに変えてベータ博士の後頭葉を刺激して、ベータ博士は光の点滅を見ることが出来ます。まだ単純ですが、送信者の思い描いた情報を、後頭葉の刺激で受信者の脳内で再現するというものです。受信者は、光の点滅を見ている脳波を2進法コードに変換し、アルファベットに当てはめ言葉に再現するといいます。その再現精度は、90~95%だそうです。テレパシーより多くの手間がかかりますが、能力があるなしにかかわらず将来は多くの情報を遅れるようになるかもしれませんが、スマホやPCのメールの方が簡単に意思の疎通ができそうですね。

世界で有数の富豪で、テスラモーターズ(電気自動車会社)のCEOであるイーロン・マスク氏が今年2017年3月、「Neuralink」という新会社の立ち上げを発表しました。この新会社が挑戦する脳のマシーンインターフェース(Brain Machine Interface=BMI)技術の開発に関して、アメリカのニュースCNETでは、この技術について、「テレパシー」という言葉を使っています。その記事によると、なぜ、マスク氏が新会社で、新技術を開発するするのかという前提には、人工知能AIの台頭に対する危機感からだというのです。マスク氏はこの会社に先立って、2015年に「Open AI」という組織を立ち上げています。

このオープンAIの狙いは、一部の巨大企業や政府などの人工知能の寡占に対抗できるある種の抑止力を開発することだそうです。マスク氏は以前から「AI(人工知能)を搭載した機械が人間の手に負えなくなること。」に対して危機感を表明しています。ブログでも「我々人間は、AI(人工知能)を作るべきでない。しばらく前から、AIについて本気で警鐘を鳴らしてきたが、そうした発言が何のインパクトも与えそうにないことが明らかになったので、AIを開発することに対して、挑戦しなくてはならない。」というコメントを書いています。

少し空恐ろしい意見でもあるのですが、「生物としての人間は、構造的に大きく進歩することが出来ないので、そこで、AIがどんどん進歩して人間の能力をはるかに上回るようになれば、AIに支配されかねない。そうした事態を避けるために、人間側の計算処理能力、情報伝達能力を引き上げればいい。」という意見で、これが、マスク氏が研究開発に乗り出す理由だそうです。「人間にとって、唯一の選択肢はAIになること。」という文もあります。マスク氏が人間のハイブリッド化、サイボーグ化で大きな課題とみているのが、生身の人間の通信伝達の遅さで、それを解決するためには、人間の脳に浮かんだ考えを言葉に変換する際に生じる情報の圧縮、それに伴う欠落(情報が抜け落ちたり、完全に伝わらないこと)をなくし、同時に音声やキーボード入力といったまだるっこしい、伝達手段を省けば、相手(人間とAI)の両方と、より迅速にしかも完全な情報のやり取りが出来るとしています。

まるで、SFのような話ですが、SFアニメや映画の世界では、人間が機械と瞬時に意思疎通したり、人間同士がテレパシーでつながって意思疎通をすることは、日常茶飯事にでてきますが、そのような世界が必ずしも幸せ、と言うより不幸な世界で描かれることが多いですね。

それから、マスク氏の考えについて、私は思ったのですが、人工知能に計算の面だけは追いつかれたとしても、人間の「脳」の働きは、マスク氏が考えるほど、また、学者が考えるほど、単純なものではないと思います。人間は無から生物を作ったり、人間を作ったりできないので、まだ、そんな優れた人工知能を作り出すことは出来ません。人間を凌ぐ人工知能を作るには、実は膨大な時間がかかり、それが完成する前に、人間は滅びてしまうのではないか?と思います。それほど、人間の「脳」は凄いものなのです。

次回は、「脳」についてと、人々が一度は考える「私とは何者なのか」ということについて書きましょう。次回の更新は1日ずれて土曜日から日曜日にかけてです。読んで下さい。
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